(4) 遺留分減殺請求

Q. 贈与の時期によって、遺留分減殺請求を受けないことはありますか
A
  • 民法上の規定
    民法上、遺留分減殺請求の対象となる贈与としては、(1)遺贈、(2)相続開始前1年間にした贈与、(3)相続開始前1年間よりも前にした贈与、に区分して考えることが規定されています。
    (1)(2)は、無条件に遺留分減殺請求の対象となりますが、(3)については、当事者双方が遺留分権利者に対して損害を与えることを知って(害意)贈与をしたことが必要とされています。
  • 害意の意義
    害意とは、その贈与が遺留分権利者に損害を与えることの認識があれば足り、損害を与える目的までは必要ないとされています。
    損害を与える認識の具体的内容としては、贈与によって遺留分侵害が生じるという認識だけでなく、被相続人の将来の財産増加がないという認識も必要となります。
    例えば、稼働能力やその他の収入がない高齢者が、大部分の財産を贈与したことを、受贈者において知っている場合がこの害意に該当することになります。
  • 特別受益との関係
    共同相続人に対する贈与で、それが特別受益に該当する場合には、害意の有無を問わず、相続開始前1年間よりも前にした贈与は遺留分減殺請求の対象となります。
    (相続紛争の予防と解決マニュアル)http://free.ac-lib.jp/category9/category1/index1250.html